30、心の栄養
一緒に住んでいた女性が猫を飼いたいと言った。僕は生き物を飼うという事は、死ぬまで面倒をみるという事だ。2人でそれができるかどうか。僕は無理だと思うという事で大反対をした。
彼女は何があっても面倒をみる。2人で育てたいと言った。
彼女は猫に会ってほしいと言いました。彼女と会いに行くと、段ボールの中に子猫がいて彼女はおねだりをする。彼女に確認をして、飼い始めた。そして大人になった。
その後彼女と別れる時、彼女が猫を引取るからそれまで預かってほしいと言われ、預かった。
その後彼女は、猫はいらないと。僕はこの猫はあなたのだから、あなたが飼う約束だと言うと、彼女は言った。「いいよ。でも飼わないから保健所に届ける。」と。僕が「それじゃ殺されちゃうかも知れないじゃないか。」と言うと、彼女は「仕方ないんじゃない」と言う。そして更に続けた。「私、新しい猫を飼うことにしたの。真っ黒で、すごくカッコいい猫なんだよ。」って。
僕は腹が立って本気で泣きました。段ボールで預かって育てた子猫は、雑種でキジ猫とサビ猫のミックスで、尻尾も脚も短くて小柄で不格好なメス猫です。
その猫は今19歳になり、実家にいます。糖尿病になり通院で毎日5000円かかります。僕も実家の両親もとにかく大切にしています。もともと不格好なのに、更に痩せてそそうをするし、誰も「可愛い」と言ってくれないような猫です。でも僕にとって、本当に沢山の時間を乗り越えた大切なパートナーです。とっても可愛い猫です。
まっすぐ僕を見つめ、顔と体とこすり付け、ゴロゴロと甘えて、むしゃむしゃと食べ、今だって階段を駆け下り、駆け上がり、変な声で鳴いて良く眠る。
これからも頑張って、一緒に長生きしようね。お願い
30、心の栄養、終わり